デンマークエネルギー庁は、エネルギー効率改善の経済的メリットについての理解を広めるために、エネルギー効率の経済性を計算する新モデルをエネルギーや気候に関する国際協力に導入すると発表した。デンマークは、2015年の気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で、環境に優しい解決策と従来の解決策とで国の経済への影響を比較する均等化発電原価(LCOE)モデルを発表した。今回これを拡充し、再生可能エネルギー技術の急速な価格低下などを織り込み、エネルギー供給を増やす経済的価値とエネルギー効率化投資によってエネルギー消費を削減する経済的価値とを比較できるようにした。デンマークは、エネルギー効率の改善を優先することで、1990年以降にエネルギー消費を減らしながら国の富を40%以上増やした実績がある。自国の成長と生活水準向上を目指す途上国はエネルギー供給の拡大に注目しがちだが、デンマークは開発協力に自国の経験を活かし、エネルギー面でより持続可能性の高い開発の可能性について情報提供をしていくという。