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 欧州環境庁、2015年にEUの一部でアンモニアの排出量が上限を超過したと報告

発表日:2017.07.12


  欧州環境庁(EEA)は、長距離越境大気汚染(LRTAP)条約に基づき毎年公表しているEU排出インベントリ報告書1990~2015年版で、EU全体の2015年のアンモニア(NH3)排出量は1990年より23%減少したが前年比では1.8%増加し、一部の加盟国(ドイツ、スペイン、スウェーデン)とEU全体で上限値を超過したと報告した。一方、同条約の対象である他の主要汚染物質は1990年以降大幅に減少したという。NH3は生態系の酸性化や富栄養化、大気中の粒子状物質の原因で、欧州での排出の約94%は農業(堆肥貯蔵、窒素肥料の使用等)に由来する。同条約のヨーテボリ議定書は、NH3、窒素酸化物(NOx)、非メタン揮発性有機化合物(NMVOC)、硫黄酸化物(SOx)について、2010年以降の国別およびEU15か国の排出上限値を設定している。今回の報告書では上記の他、EU全体でSOxの減少が最も著しいこと、主な粒子状物質(PM10、PM2.5)やブラックカーボンの排出が2000年以降減少していること等も報告された。

情報源 欧州環境庁(EEA) プレスリリース
国・地域 EU
機関 欧州環境庁(EEA)
分野 健康・化学物質 大気環境
キーワード SOx | 粒子状物質 | 欧州環境庁 | EEA | インベントリ | アンモニア | ブラックカーボン | 大気汚染物質 | 長距離越境大気汚染条約 | ヨーテボリ議定書
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