海外ニュース


 中国科学院、大気汚染対策で中国東部・中部の空が明るくなったと報告

発表日:2021.01.12


  中国科学院(CAS)は米国の研究所との共同研究により、冬季のヘイズ現象を引き起こす化学メカニズムの把握と、2013年以降に厳格化された大気汚染防止措置によって日射量をどのくらい改善させたかを調べる研究を実施した。観測の結果、予想していなかったことに、冬季の粒子状物質(PM)の減少度合は他の季節に比べてはるかに小さかった。モデルを使ったシミュレーションによると、冬期のPM減少が小さいのは、主に大気の酸化能の増加と、大気汚染物質の排出削減で誘発されるアンモニアによって硝酸から硝酸塩への変換が促進されることに起因する。これまでの公害防止措置では冬季のPM汚染を十分緩和することはできなかったが、今後はこれらのメカニズムの考慮が必要となる。中国東部と中央部では、2014~2019年の間に日射量が大幅に増加したことが確認されており、大気汚染の防止対策は、環境と健康の大幅な改善につながるだけでなく、太陽光発電量の増加にもつながることが示された。

情報源 中国科学院(CAS)ニュース
国・地域 中国
機関 中国科学院(CAS)
分野 健康・化学物質 大気環境
キーワード 中国科学院 | 粒子状物質 | アンモニア | 大気汚染物質 | 太陽光発電量 | ヘイズ現象 | 公害防止措置 | 大気汚染防止措置 | 大気の酸化能 | PM汚染
関連ニュース

関連する環境技術