ドイツ連邦環境省(BMU)は、全国5か所の植物園のネットワークにより絶滅危惧種の植物を保全するプロジェクト「ドイツ野生植物保護II(WIPs-De II)」を支援する。2013~2018年に実施された第1次プロジェクトでは、アルニカなど絶滅危惧種15種の保護を行ってきた。今回のWIPs-De IIはこれを92種に拡大するもので、全国にある生息地ポイントで種子を採取、遺伝子バンクに保管し、プロジェクトに参加するレーゲンスブルク、オスナブリュック、ベルリン、ポツダム、マインツの5つの植物園でその保全増殖栽培を実施。その後、自然の環境で増殖栽培を行う。プロジェクトを内容面で支援する連邦自然保護庁の長官は、プロジェクトが野生植物の遺伝的多様性の維持を確実にするもの、と述べている。個体群のすべて、または大部分がドイツ国内で生息する野生植物は250種あり、BMUはこの保全・維持はドイツに課せられた責任だとし、同プロジェクトに連邦生物多様性プログラムから今後5年間で約420万ユーロを拠出する。