カナダ環境・気候変動省(ECCC)はドイツとともに、先進国が共同で動員する途上国向けの気候変動対策資金(2025年までに1,000億米ドル)の目標達成の方向性を示す「気候資金実施計画」における進捗と、今後さらに必要とされる主要な行動に関する報告書を発表した。同資金は途上国の気候変動への対策と適応を支援するとともに、特に気候変動の影響を受けやすい経済的に困難な国や脆弱な国に対して、生物多様性の損失への対策に努めるものである。カナダは2021年、同資金の目標金額を5年間(2021~2026年)で53億カナダドルに倍増させた。同報告書では主要な行動として、すべての関係国に対し、同資金の透明性を高め、適応支援の資金を倍増させることを約束するよう呼びかけること、途上国が資金にアクセスするのを容易にする上での障壁を減らすこと、国際開発金融機関(MDBs)からの資金の提供を強化し、改善すること、民間資金を動員する効果を向上させることを挙げている。