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 土壌生物が農作物生産性の向上に寄与、地下生物多様性プロジェクトが発表

発表日:2010.05.17


  土壌中に生息する細菌や菌類によって、肥料を使わずに農作物の収量を50%以上向上させることが可能であるという研究成果が公表された。肥料と併用すると、豆類など主要作物の収量は2倍以上に高まるという。この成果は、UNEPの支援の下、7ヶ国(ケニヤ、ブラジル、コートジボアール、インド、インドネシア、メキシコ、ウガンダ)の科学者が参加する「地下生物多様性の保全と持続可能な管理(CSM-BGBD)」プロジェクトによるもので、世界アグロフォレストリーセンターで開催中の会議で発表された。一部の微生物は作物の耐病性を強め、結果的に農薬の所要量を削減できることも判明し、有機農業への転換を図る農家には特に役立つ情報となった。土壌生物の働きで土中の養分と水が効率よく利用できるようになるため、肥料代等のコスト節減にもつながるという。農作物の生産性向上による食料安全保障上の利点に加え、農家の収入という経済的側面でも重要な意味を持つ可能性が高い。

情報源 国連環境計画(UNEP) プレスリリース
国・地域 国際機関
機関 国連環境計画(UNEP)
分野 自然環境 水・土壌環境
キーワード 生物多様性 | 微生物 | 肥料 | アグロフォレストリー | 生産性 | 土壌生物 | 農作物 | 菌類 | 有機農業 | 食料安全保障
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