韓国国立環境研究院は、自然エネルギーを含む66の先端環境技術を活用して、自ら生産するエネルギーで消費分をまかなう、ゼロ炭素ビルを完成させた。このビルは、通常のエネルギー消費の40%をエネルギー負荷低減技術(超断熱やスーパーウインドウなど)により削減し、残りの60%を自然エネルギー技術(太陽熱や太陽光、地熱など)でまかなう。電力は太陽光、冷暖房は太陽熱と地熱で供給され、太陽熱と地熱とのハイブリッドシステムやグリーンエネルギー管理システムなどにより、エネルギー効率の向上を図っている。こうした技術の活用で、同ビルは温室効果ガス排出量を年間100トン(CO2換算)削減できると試算されており、ビルの寿命が約30年ならば総量3000トンの削減が可能になる。また、年間102万ウォンのコスト削減も期待できるという。66の適用技術のうち、中核となる太陽光、太陽熱、地熱を含む62までが国内技術。この画期的ビルは低炭素型のグリーン成長のモデルとして、その効果を人々が体験できるよう、広報活動や教育に利用される予定である。