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 名古屋大学、大気中の微小粒子状物質(PM2.5)の化学成分を観測できる装置を開発

発表日:2014.05.30


  名古屋大学は、大気中の微小粒子状物質(PM2.5)中の重金属等の化学成分を観測できる装置を開発したと発表した。現在、日本ではPM2.5の環境基準は、空気の体積あたりの粒子の重さだけが基準になっており、有害な成分が多いのか単なる砂塵なのか区別されていない。今回開発した装置は、取り込んだエアロゾル粒子に強力なレーザー光を照射し、気化した成分をイオン化して質量スペクトルを計測するもので、迅速にその場で飛来している大気微粒子中の重金属成分などを測定できる。日本国内で発生するPM2.5と区別するため、長崎県の離島(福江島)で観測を実施した結果、PM2.5中に鉛などの健康へ悪影響を及ぼす重金属成分が微量ではあるが含まれていることを見出し、それらの起源が大陸での石炭燃焼や産業廃棄物燃焼であることを実証した。同装置を用いることで、金属成分の増減をリアルタイムに報告することが可能となり、今後より健康への影響を反映したPM2.5情報を提供できることが期待されるという。

情報源 名古屋大学 プレスリリース(PDF)
機関 名古屋大学
分野 健康・化学物質
大気環境
キーワード 重金属 | 名古屋大学 | 越境汚染 | 観測 | 微小粒子状物質 | PM2.5 | 健康影響 | 化学成分 | 装置
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