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 北大など、鳥類の繁殖活動への騒音・人工光の影響を解明

発表日:2020.11.17


  北海道大学とカリフォルニアポリテクニック州立大学らの国際研究グループは、騒音と人工光が鳥類の繁殖活動に与える影響を定量化した。近年、騒音と人工光による動物の行動への影響についての報告はあるが、繁殖活動への影響については分かっていなかった。同研究グループは、2000-2014年にアメリカ全土で市民科学者によって収集された鳥類の繁殖活動データ(142種・58506件)と高解像度の人工光・騒音の空間分布図を用いて、繁殖活動への影響の解明を行った。その結果、静かな環境と比較して大きな騒音に晒された環境で森林性鳥類は、巣内に産む卵の数(一腹卵数)が約12%低下、繁殖成功率が約19%低下、抱卵放棄率が約15%増加していた。さらに、暗い環境と比べて強い人工光に晒された環境では、開放地性鳥類および森林性鳥類の双方が3~4週間早く卵を産んでおり、森林性鳥類では一腹卵数が約16%増加していた。これらの結果から、生物群集の繁殖活動への騒音と人工光の広域的な影響が初めて明らかになったという。

情報源 北海道大学 プレスリリース(研究発表)
機関 北海道大学
分野 自然環境
キーワード 騒音 | アメリカ | 北海道大学 | 鳥類 | 繁殖成功率 | 人工光 | 繁殖活動 | 空間分布図 | 一腹卵数 | 抱卵放棄率
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