東京電力(株)は、福島第一原子力発電所2号機取水口付近からの放射性物質を含む液体の海への流出についての続報を発表した。同社では、平成23年4月2日、2号機の取水口付近にある電源ケーブルを納めているピット(コンクリート製の立坑)内に1000mSv(ミリシーベルト)/時を超える水が貯まっていること、およびピット側面のコンクリート部分に長さ約20cmの亀裂があり、当該部分よりピット内の水が海に流出していることを発見。そこで、同ピット近傍等の海水における放射性物質の核種分析を行うとともに、流出を止めるための処置として、当該ピット内へのコンクリートの注入、吸水ポリマーの活用、ピット周辺の穴からの凝固剤の注入を行い、4月6日に流出を止めた。今回、同ピット近傍等の海水における4月9日のサンプリング試料について、放射性物質の核種分析を行った結果、ヨウ素131で最大310Bq/cm3(法定濃度限度の7,800倍)、セシウム134で最大230Bq/cm3(同3,800倍)、セシウム137で最大230Bq/cm3(同2,600倍)が検出されたことから、4月10日、分析結果をとりまとめて、原子力安全・保安院ならびに福島県に連絡した。