東京電力(株)は、福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋を発表した。その中で同社は、基本的考え方として、原子炉および使用済燃料プールの安定的冷却状態を確立し、放射性物質の放出を抑制することで、避難者の帰宅の実現および国民が安心して生活できるよう全力で取り組むとしている。また、この考え方を踏まえ、以下の2つの目標と達成時期の目安を設定した。1)ステップ1:放射線量が着実に減少傾向となっていること(目標達成時期:3ヶ月程度)、2)ステップ2:放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること(同:ステップ1終了後3~6ヶ月程度)。さらに、当面の取組みを1)冷却、2)抑制、3)モニタリング・除染、の3つの分野に分類した上で、1)については「原子炉の冷却」及び「使用済燃料プールの冷却」、2)については「放射性物質で汚染された水(滞留水)の閉じ込め、処理・保管・再利用」及び「大気・土壌での放射性物質の抑制」、3)については「避難指示/計画的避難/緊急時避難準備区域の放射線量の測定・低減・公表」という課題ごとに目標を設定し、諸対策を同時並行的に進めていくとしている。