東京電力(株)は、福島第一原子力発電所取水口付近からの放射性物質を含む液体の海への流出についての続報を発表した。同社では、平成23年4月2日、2号機取水口付近のピット(コンクリート製の立坑)内に1000mSv(ミリシーベルト)/時を超える水が貯まっていること、およびその水がピット側面の亀裂から海に流出していることを発見。4月6日にその流出を止めるとともに、4月5日より、同ピット近傍等の海水におけるサンプリングを行っている。また、5月11日、3号機取水口付近のピット内へ水が流入した事象を受け、5月12日より、1、3、4号機バースクリーン前シルトフェンス内側・外側におけるサンプリングを追加で実施している。今回、これらのサンプリング試料(同発電所1~4号機側取水口付近の海水、5月12日分)について、放射性物質の核種分析を行った結果、ヨウ素131で最大100Bq/cm3(法定濃度限度の2,500倍)、セシウム134で最大1,200Bq/cm3(同20,000倍)、セシウム137で最大1,200Bq/cm3(同13,000倍)が検出された。同社では、5月13日、分析結果をとりまとめて、原子力安全・保安院ならびに福島県に連絡した。