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 (独)農業環境技術研究所、イオンビーム照射でカドミウムをほとんど含まないコシヒカリを開発

発表日:2012.03.07


  (独)農業環境技術研究所は、東京大学及び(独)日本原子力研究開発機構と共同で、コシヒカリの種子にイオンビームを照射することで、カドミウムをほとんど含まないコシヒカリを作出することに成功したと発表した。食品などを通じてカドミウムを長年摂取し続けると、人体に有害な影響を引き起こす可能性がある。特に日本人がコメから摂取するカドミウムの量は、食品全体から摂取する量の約4割を占めている。今回の研究では、花などの品種改良で広く利用されているイオンビームを用いて、カドミウムをほとんど蓄積しない突然変異体のコシヒカリ(低Cdコシヒカリ)を開発。これをカドミウム濃度の高い土壌で栽培した結果、その玄米カドミウム濃度は、定量限界値(0.01mg/kg)未満か、その付近(0.02~0.03mg/kg)であり、食品衛生法に基づく米の基準値0.4mg/kgを大幅に下回る結果となった。今後、土壌中のカドミウム濃度が高く、湛水管理によるカドミウム低減措置を行っている地域においても、通常の栽培によりカドミウム含量の極めて低い米を作れるようになると期待されるという。

情報源 農業環境技術研究所 プレスリリース
機関 農業環境技術研究所(現:農研機構 農業環境変動研究センター) 東京大学 日本原子力研究開発機構
分野 健康・化学物質
キーワード 東京大学 | 農業環境技術研究所 | 土壌 | カドミウム | 日本原子力研究開発機構 | 米 | CD | コシヒカリ | 突然変異体 | イオンビーム
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