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 東京大と原子力機構、土壌中の放射性微粒子特定と微粒子中の放射能分布を解明

発表日:2014.11.10


  東京大学と(独)日本原子力研究開発機構は、(独)物質・材料研究機構、(独)国際農林水産業研究センターとの共同研究によって、福島県の放射能汚染された土壌において、放射性セシウムを吸着している微粒子の正体とその微粒子中における放射性セシウムの分布を明らかにしたと発表した。これまでの研究では、放射能の主体である放射性セシウムが土壌中にどのように存在するかは未だ明確ではなく、除染のための研究・開発等もなかなか進んでいなかった。今回、福島県飯舘村から採取した土壌中で放射性セシウムを固定している多くの微粒子を、様々な電子顕微鏡技術等を駆使することによって特定・解析した結果、放射性セシウムは風化黒雲母と呼ばれる鉱物粒子に多く固定されており、さらにセシウムはこの鉱物中に均一に分布していることが明らかとなった。この成果は、福島地方の放射性セシウムの今後の動態(移動や拡散)や、土壌からの除去方法の研究、除染作業で発生した汚染土壌の容積の減少化方法の開発などに大きく貢献することが期待されるという。

情報源 東京大学大学院理学系研究科 プレスリリース
(独)日本原子力研究開発機構 プレスリリース
機関 東京大学 日本原子力研究開発機構
分野 健康・化学物質
水・土壌環境
キーワード 東京大学 | 土壌 | 日本原子力研究開発機構 | 福島県 | 鉱物 | 放射能 | 放射性セシウム | 除染 | 微粒子
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