世界気象機関とユネスコ政府間海洋学委員会、海洋観測の重要性を報告
発表日:2019.07.01
世界気象機関(WMO)とユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)による合同海洋・海上気象専門委員会(JCOMM)は、海洋観測システム概況2019年版を公表した。これはJCOMMが推進する全球海洋観測システムの現状をまとめたもので、気候変動に関連した意思決定が急務となる中、継続的な海洋観測の重要性が示される内容となっている。同報告書によると、海洋観測は、海洋気象情報や海洋事業にとって重要なデータを提供し、安全で効率的な海洋活動、極端気象への緊急対応や適応、生態系の保護にも大きな役割を果たす。全球海洋観測システムは、持続可能な開発目標(SDGs)の目標14「海洋資源」の指標のひとつである海洋酸性度の測定にも貢献している。また、現在では北極海や南極海のCO2濃度上昇を監視することも可能になっているという。報告書は、地球規模の海洋化学的な変化を継続的に監視することが重要だと指摘しており、国や地方の政府などに対しては、海洋観測システムの拡充に向けて一層の協力やデータの公開・共有の推進等を呼びかけている。
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