国連環境計画、水俣条約締約国による水銀汚染防止における取り組みの強化を紹介
発表日:2021.11.05
国連環境計画(UNEP)は、2021年11月に開催された水銀に関する水俣条約第4回締約国会議(COP4)について、情報を公開した。同会議はオンライン形式で実施され、各国政府や団体から1,000人以上が集まり、同条約の進捗状況について交渉し、2022年度の作業プログラムと予算を承認した。また、円滑な交渉プロセスのために参加を促進することを目的として、2022年3月にインドネシアで対面形式での会議を再開することに合意した。同会議の開催期間中、サイドイベントとして映画「水俣」の監督と主演俳優との対談などが行われたほか、カナダとその先住民族における水銀モニタリングなど、さまざまなトピックが取り上げられた。同条約は、2013年に採択された国際協定で、20世紀半ばに水銀を含んだ工業廃水によって数千人が汚染され、「水俣病」として知られるようになった日本の湾にちなんで名付けられた。2017年8月に発効して以来、135の締約国が、水銀の供給と取引の規制、水銀の使用・排出・放出の削減、国民の意識向上、必要な制度の構築に向けて協力している。