（独）国立環境研究所と（公財）地球環境戦略研究機関（IGES）は、日本版2050パスウェイ・カリキュレーター（通称：2050低炭素ナビ）を共同開発したと発表した。「2050パスウェイ・カリキュレーター」は、2010年に英国エネルギー・気候変動省（DECC）によって開発された、長期低炭素社会シナリオの検討を行うための分析ツール。利用者は、エネルギーの需給を決める主要要因ごとに4つのレベルを選択することで、2050年までの5年ごとの温室効果ガス（GHG）削減の道筋、GHG排出量、発電、一次エネルギー供給、部門別エネルギー需要とGHG排出量、技術オプションと費用への影響を予測することができる。「2050低炭素ナビ」は、英国のシステムの枠組みを用い、日本のエネルギー需給状況、日本の社会・経済の将来動向や低炭素技術の導入ポテンシャル等のデータ・予測をベースに開発したもの。今後、気候安定化に向けた議論に広く利用されることが期待されるという。