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 シェールガス採掘における水圧破砕液の環境への漏出を検出する方法、アメリカの科学者らが開発

発表日:2014.10.20


  アメリカ国立科学財団(NSF)の助成を受けたアメリカの科学者らは、シェールガス採掘における水圧破砕液の環境への漏出を検出する地球化学的トレーサーを開発したことを発表した。水圧破砕法によるシェールガス採掘の広まりと共に、水圧破砕液が環境へ漏出し、飲料水が汚染されることへの懸念が高まっている。このトレーサーは、水圧破砕液の廃水に含まれるホウ素とリチウムという、シェール層にもともと存在する物質を識別することで、漏出した水圧破砕液を追跡し、従来の油井・ガス井等から発生する他の廃水と区別できる。これにより、漏出箇所を特定し、使用済み水圧破砕液の処理および廃棄方法を改善するのに役立てられるという。破砕液に添加する化合物をトレーサーとすることも可能だが、環境中の不安定さなどの理由から、安定したホウ素とリチウムの方が有効だという。また、この新技術を他の手法と組み合わせれば、水圧破砕液の不測の漏出を検出することも可能となる。この研究は、ホウ素とリチウムのトレーサーの開発を報告する初の研究になるという。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 健康・化学物質 水・土壌環境
キーワード アメリカ国立科学財団 | NSF | 廃水 | シェールガス | リチウム | ホウ素 | 水圧破砕 | トレーサー
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