欧州環境庁(EEA)は、氾濫原は洪水のリスク緩和と生態系の健全性のために重要な役割を担っており、適切な管理が必要だと報告した。氾濫原は、河川の増水により頻繁に浸水する地帯であり、水を吸収することで豪雨の影響を緩和し、経済活動や地域社会を保護している。しかし、都市の無秩序な拡大、インフラ開発、農業などによって、欧州ではこれまでに最大90%の氾濫原が、失われたか、洪水リスクの緩和機能や生物多様性に富む生息地としての機能が果たせなくなったという。さらに、河川付近の資産価値の上昇や気候変動の影響によって、洪水が損害を生むリスクは今後ますます高まるという。具体的には、洪水による年間損失額は、2050年までに5倍、2080年までに最大17倍増加すると推定されている。EEAは、氾濫原を回復し洪水リスクを低減させるためには、水枠組み指令、野鳥指令、生息地指令、洪水指令などの複数のEU指令をまたがる統合的な手法によって政策措置の効果を高めることが有効だとしている。
情報源 | 欧州環境庁(EEA) プレスリリース |
---|---|
国・地域 | EU |
機関 | 欧州環境庁(EEA) |
分野 | 自然環境 水・土壌環境 |
キーワード | 生物多様性 | 生態系 | 河川 | 欧州環境庁 | EEA | 洪水 | リスク管理 | 健全性 | 氾濫原 |
関連ニュース |
|