ドイツ連邦環境大臣は、消費電力が大きく温室効果ガスの排出量も多い冷蔵・空調部門で、気候に悪影響を与えない革新的な技術を開発した9社・機関をドイツ冷蔵賞で表彰した。これらの技術で80~90%排出削減も可能だという。ドイツでは、電力消費量全体の約16%を冷蔵・空調部門が占めており、連邦環境省(BMUB)はこのエネルギー消費を抑え、気候保護に寄与する有望な冷蔵技術を支援している。ドイツ冷蔵賞には3つの部門があり、1)冷蔵・空調の技術革新部門では、リキッドアイスを利用した効率的な冷熱の蓄熱・供給システム、2)冷蔵・空調設備の改修で排出削減を目指す部門では、夏季に廃熱を吸収式冷却機の動力として使用し冬季には温熱を供給する温熱・冷熱・電力のトリジェネレーションがそれぞれ1位に選ばれた。3)小規模事業者による高効率設備に取り組む部門で1位になったチーズ販売会社は、太陽光で動き自然冷媒のプロピレンを使った冷却機による広大な冷蔵システムを開発した。受賞者に贈られる賞金の総額は3部門合わせ5万2500ユーロに上る。