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 国連食糧農業機関、農業起源の汚染物質が世界の水質悪化の重大要因と指摘

発表日:2018.06.20


  国連食糧農業機関(FAO)は、持続不可能な農業による水質汚染が人間と生態系の健康を脅かしているとする報告書を公表した。多くの国で水質汚染の最大の原因は農業であり、帯水層で検出される最大の化学汚染物質は農業に由来する硝酸塩だという。無機肥料の使用量は1960年以降10倍に、農薬販売は1970年以降に年10億ドルから350億ドルに増加した。畜産・養殖の拡大とともに、抗生物質、ワクチンなどの新たな汚染物質や糞尿、餌の食べ残しなどの有機物質汚染も増加している。対策としては、水質基準や汚染物質排水許可などの従来からの措置に加え、課税や助成金のような政策・インセンティブは環境負荷の高い食料需要を抑制し、持続可能な食生活への移行を促進できる。農薬使用の削減、水路沿いでの緩衝地帯の設置など、農家が導入できる多数の優良事例もあり、この種の農法の導入に税控除を設けることも有効だという。窒素汚染の原因である食品廃棄物を削減する消費者の取組も重要となる。

情報源 国連食糧農業機関(FAO) プレスリリース
国・地域 国際機関
機関 国連食糧農業機関(FAO)
分野 ごみ・リサイクル 健康・化学物質 水・土壌環境
キーワード 環境負荷 | 水質汚染 | 国連食糧農業機関 | FAO | 抗生物質 | 化学汚染物質 | 無機肥料 | 農薬販売 | ワクチン | 緩衝地帯
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