国際エネルギー機関(IEA)は、水素エネルギーの現状を分析し、持続可能で確かなエネルギーとするための方法を示した新たな報告書「水素の未来」を、G20エネルギー・環境大臣会合に合わせ公表した。水素は用途が広く、生産や輸送も多様な方法が使えるなど利点が多い。たとえば、太陽光や風力など出力変動型再生可能エネルギーの電気を需要に合わせて貯蔵でき、輸送や鉄鋼産業を脱炭素化し、大気汚染も改善する。ただし現時点では課題もある。水素はすでに産業で使われているが、化石燃料で生産されるため大量のCO2を排出している。低炭素エネルギーによる水素生産はコスト高で、インフラ整備も遅く、規制上の制約もある。しかしIEAは、水素に注目が集まる今、この機運をとらえてクリーンな水素利用を進める可能性は大きいという。特に、1)すでに水素利用が集中する工業港を拠点に利用拡大、2)天然ガスパイプラインなど既存インフラの活用、3)輸送部門、特に主要路線の自動車やトラックでの大量利用、4)初の国際水素取引ルートの開始、の4点が今後の成長の土台になるとしている。
情報源 | 国際エネルギー機関(IEA) ニュース 報告書サマリー (PDF) |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国際エネルギー機関(IEA) |
分野 | 環境総合 |
キーワード | 再生可能エネルギー | CO2 | 大気汚染 | 国際エネルギー機関 | 化石燃料 | 水素エネルギー | 脱炭素化 | 水素の未来 | G20エネルギー・環境大臣会合 | 低炭素エネルギー |
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