世界資源研究所(WRI)によると、チリは2020年4月に、より強化した気候対策である「国が決定する貢献(NDCs)」を発表した。これは、パリ協定の下で2015年に提出したものから大幅に進歩したものとなった。また、パリ協定の下で各国が5年ごとに目標を強化すべきであることを示す重要な例となった。途上国であるチリのこの新しいNDCsは、他国が見習うべき以下の5つの要素が含まれている。1)国連の持続可能な開発目標に向けて取り組む。2)2030年の排出目標を従来のNDCsよりもさらに27.5%削減し、炭素中立に近づける。3)排出目標をGDPに対する相対目標から絶対目標へ変更する。4)ほとんどの国の排出目標は2030年の単年度目標を掲げているが、チリは2020~2030年までの累積排出量を目標とする。5)ブラックカーボンの排出量を2030年までに2016年比で25%以上削減する。