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 アメリカ航空宇宙局、太陽エネルギーが地球の気候に与える影響を報告

発表日:2021.05.14


  アメリカ航空宇宙局(NASA)は、全太陽放射照度(TSI)と太陽放射照度スペクトル(SSI)を観測するTSIS-1(Total and Spectral Solar Irradiance Sensor)のデータを地球気候モデルに使用して、地球の極域における太陽エネルギー収支への影響を調査した。その結果、TSIS-1のデータを適用した場合、従来のデータと比較して可視光域のエネルギーが多く、近赤外域のエネルギーが少ないことがわかった。この違いによりTSIS-1のデータを使ったモデルでは海氷のエネルギー吸収量が減少し、反射量が多くなるため、極域の気温は0.5~1.3℃低くなり、夏季の海氷面積は約2.5%増加した。このことから、TSIのモニタリングに加えて、SSIにも目を向ける必要があることが示された。研究チームは今後、TSIS-1のデータが低緯度地域のモデルにどのような影響を与えるかを調査する予定である。

情報源 アメリカ航空宇宙局(NASA)ニュース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ航空宇宙局(NASA)
分野 地球環境
キーワード アメリカ航空宇宙局 | 吸収量 | 全太陽放射照度 | 太陽放射照度スペクトル | TSIS-1 | 太陽エネルギー収支 | 近赤外域 | 反射量
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