アメリカ航空宇宙局、地球温暖化に伴う水循環の活発化について報告

発表日:2021.05.28

アメリカ航空宇宙局(NASA)は、地球の水循環の変化を理解するために行われた、17年間にわたる人工衛星からの地球の重力観測結果を報告した。2003~2019年にかけて植物や地表が空気中に水分を放出する速度(蒸発散量)が地球規模で増加していることがわかっており、NASAの新しい研究では人工衛星を用いた重力観測によって正確な増加分を算出した。その結果、2003年以降蒸発散量が約10%増加し、従来の推定値よりも多く、ほとんどが気温の上昇に起因するものであることがわかった。従来の認識よりも速いペースで蒸発散量が増加していることは、気候変動が将来の地球に与える影響を理解する上で重要な意味を持っている。温暖化が進むと蒸発散が活発になり、土地や植生の乾燥が加速して気象パターンに影響を及ぼし、また陸上からの蒸発量が増えると干ばつの発生率が高まる。今回のような水の質量の変化を地球全体の視点で捉える継続的な衛星観測は、気候変動や自然サイクルに起因する水循環における年変動の追跡にも役立つ。

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