炭素の回収・貯留技術(CCS:発電所が排出する二酸化炭素を回収し地中深く埋めて保管する技術)は、貯留用に広大な土地が必要になるとして、その実行可能性を疑問視する研究がイギリスの有力紙に掲載され論議を呼んだが、この問題について世界資源研究所の研究者が見解を示した。これによると、CCSで貯留に必要な土地は、それぞれの場所の地質条件によって異なるため、個々の発電所で、その場所の地質情報に基づいた実証試験と商業運転を1日も早く開始することが、さまざまな懸念に答え、コストを下げていくための方法であるという。現在、アメリカでCCSを実施している発電所はウェストバージニア州内の1ヶ所しかなく、他のCCSはまだ計画段階にある。また、地中の貯留能力のほか地震や漏出など解決すべき点も多い。しかし、アメリカ国内でCCSにより貯留可能と推定される炭素の量はCO2換算で3兆6000億~12兆9000億トン(現在のアメリカの年間CO2排出量が58億1400万トン)と膨大であり、気候変動対策として検討すべき重要な技術であるとしている。
情報源 | 世界資源研究所(WRI) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | 世界資源研究所(WRI) |
分野 | 地球環境 |
キーワード | CCS | CO2 | 地球温暖化 | 気候変動 | 世界資源研究所 | WRI | 発電所 | 地層 | CO2回収・貯留 |
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