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 アメリカ海洋大気庁、原油流出事故の被害評価のため、水質等のベースラインを調査

発表日:2010.05.24


  アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、メキシコ湾原油流出事故を受け、この海域の沿岸60ヶ所で貝類、底質および水質の検査をするための科学者チームを立ち上げた。事故の生態系への影響を測るには、被害を受ける前の状態のデータ(ベースラインデータ)が重要であることから、今回の検査では、メキシコ湾沿岸に油汚染が拡大する前に、ベースラインデータの増強を図る。これにより、ある沿岸域に油汚染が広がった場合、そこで新たなサンプルを収集することで、影響の全容をとらえることができる。貝類は、採餌の際に自分の体で水をろ過するため、水中に汚染物質があれば貝の組織内で濃縮される。さらに、事故により流出した原油は化合物の組成に特徴があるため、サンプルの組成を調べることで事故による汚染を他の原因と区別できるという。NOAAは、今回採取したサンプルについて60種類の石油関連化合物の検査を行い、過去25年以上にわたる沿岸域汚染状況データと合わせて自然資源被害評価を実施し、この海域に必要な修復作業の種類と量を判断するとしている。

情報源 アメリカ海洋大気庁(NOAA) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ海洋大気庁(NOAA)
分野 水・土壌環境
キーワード NOAA | 油汚染 | 水質 | 底質 | アメリカ海洋大気庁 | 貝類 | 油流出 | ベースライン | 原油 | 被害評価
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