中央アジア諸国とロシア連邦は、ボン条約(CMS)の下、モンゴル・サイガ・アンテロープを、国際的なアンテロープ保護協定の対象に加えることに合意した。サイガ・アンテロープは、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、モンゴル、ロシア連邦にかけての広大な草原地帯に生息する、ユニークな外観を持つウシ科の野性生物で、国境を越えて1000キロメートル以上の季節的移動を行う。1990年代初頭には約100万頭が生息していたが、2006年には約6~7万頭まで減少した。その後、保護活動で微増したものの、現在でも個体数は10万頭前後とみられる。個体数減少の原因は、漢方薬に利用する角を目的とした違法な狩猟、病気、石油ガス採取による生息地の破壊等であるが、中でも角の違法取引が問題とされている。今回の合意で、モンゴルを含めた生息地全域にわたる保護の取り組みが可能となった。この希少種を保護し持続可能な利用を促すために、ボン条約及びワシントン条約関係各国は、個体数回復への対策、根本的対策としての貧困撲滅等、地域社会を巻き込んだ取り組みを続けるとしている。
情報源 | 国連環境計画(UNEP) プレスリリース |
---|---|
国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画(UNEP) |
分野 | 自然環境 |
キーワード | 国連環境計画 | UNEP | 狩猟 | モンゴル | 個体数 | 草原 | ワシントン条約 | ボン条約 | アンテロープ | 中央アジア |
関連ニュース |
|