ボン条約(移動性野生動物の種の保全に関する条約、CMS)の、地中海地域における渡り鳥の違法狩猟・捕獲・取引の撲滅に向けた政府間タスクフォースは、エジプトのカイロで初の会合を開催し、これらの違法行為に対する罰則や監視の強化に合意した。同地域では、欧州・アフリカ間を渡る年間2500万羽もの鳥類が違法狩猟等により死亡していると推定され、一部の国ではコキジバトが2000年以降最大で90%減少する等、脆弱な種が激減している。エジプト沿岸では700キロに及ぶ網の仕掛けにより年間約570万羽の渡り鳥が死亡。また、イタリアでは毎年1平方キロ当たり約18羽が死亡し、違法狩猟はEU加盟国中で最多とみられるという。最低限の生活手段としてこれらの鳥に頼る地域もあるが、犯罪者には儲けの多い取引になることから違法行為は増加している。その取締りのため、タスクフォースは違法行為が最も横行する20カ所を特定。具体的な対策は国により異なるが、犯罪撲滅の手法として、罰則や監視を強化するほか、地域や市民の教育・意識啓発も優先課題とするという。
情報源 | 国連環境計画(UNEP) プレスリリース |
---|---|
国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画(UNEP) |
分野 | 自然環境 |
キーワード | 野生動物 | 渡り鳥 | 国連環境計画 | UNEP | 地中海 | 狩猟 | ボン条約 | CMS |
関連ニュース |
|