国連環境計画(UNEP)のGRIDアーレンダル極地センター(ノルウェー)は、名古屋で開催中の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)にあわせて「北極生物多様性の保護-環境条約の力と限界」と題する研究報告書を発表。地球温暖化による海氷やツンドラの消失等、ここ数十年の急速な環境変動による北極の生物多様性の危機は、重大な課題であると同時に、国家間の協力や環境ガバナンスの改善を図る好機でもあると強調した。また、こうした気候変動、越境汚染、生息地分断等の脅威は、本質的に地球規模で生じるため、京都議定書やバーゼル条約等、多国間環境条約の適切な実施が有効であるが、これらの脅威に取り組むには、どの国際条約が生物多様性に関連するのかを、従来とは違った視点でよく見きわめる必要があるとしている。特に、政策担当者や科学者らが、国際的、分野横断的、学際的な視点から考察することが必要だという。そのほか報告書では、北極評議会に対し、北極の自然資源の保護や持続可能な利用を確保するため、より積極的な役割を果たすよう求めたほか、北極圏諸国に対してもいくつかの提言を示している。
情報源 | 国連環境計画(UNEP) プレスリリース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画(UNEP) |
分野 | 地球環境 自然環境 |
キーワード | 生物多様性 | 気候変動 | 京都議定書 | 国連環境計画 | UNEP | 北極 | 越境汚染 | COP10 | バーゼル条約 | GRID |
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