メキシコは、遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)に関する「名古屋議定書」の5番目の署名国となった。この議定書は、生物多様性の保全・持続可能な利用と開発との両立を目指す画期的な条約で、2010年10月の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で、193の国・地域により採択された。署名を行ったメキシコ代表によると、生物多様性の宝庫であるメキシコは、生物多様性やそのサービスの持続可能な利用に配慮した措置や政策を実施し、自然保護地域の設定や森林保全も推進。COP10で名古屋議定書の交渉を積極的に推進しただけでなく、2002年以降、生物多様性の豊かな国々のグループを主導し、生物資源による利益の公正かつ衡平な配分のための国際的枠組みの策定を促してきたという。名古屋議定書は2011年2月2日、ニューヨークの国連本部で署名のために開放され、初日にコロンビア、イエメン、アルジェリア、ブラジルが署名した。同議定書は50カ国以上の批准または受諾・承認・加入書の寄託から90日後に発効する。