北海道大学は、同学低温科学研究所の大島慶一郎教授らの研究グループが、未知の南極底層水を発見したと発表した。南極底層水は、世界で一番重い海水で全海水の30〜40%を占めている。同底層水は、南極海で作られた後、全世界の海洋深層に拡がっていくことで、海洋の大循環が駆動されている。これまで南極底層水の生成域として3ヶ所が知られていたが、今回新たに、南極昭和基地の東方1,200kmのケープダンレー沖(東南極(東経65〜69度))でも、南極底層水が生成されていることを突き止めた。この海域では、多量に海氷が生産され、その際に塩分の大半が氷からはき出されることで低温・高塩の重い水が多量に作られ、これが底層水生成域となっている要因となっていた。同海域の発見は、今までの海洋深層循環像を一部描き換えるもので、地球の気候を決める海洋大循環と気候変動の理解と予測のために、今後もこの底層水を監視する必要があるという。
情報源 |
北海道大学 プレスリリース(PDF)
国立極地研究所 トピックス |
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機関 | 北海道大学 東京海洋大学 国立極地研究所 |
分野 |
地球環境 大気環境 |
キーワード | 気候変動 | 海洋 | 南極 | 北海道大学 | 海氷 | 海域 | 循環 | 海洋深層 | 底層水 |
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