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 九州大、固体高分子形燃料電池の飛躍的な超高耐久性実現に成功

発表日:2015.11.24


  九州大学は、低温加湿下で発電する固体高分子形燃料電池において、触媒となる材料と作製法を工夫することで飛躍的に耐久性を向上させることに成功したと発表した。燃料電池は発電に関わる化学反応を促進させるために、白金系のナノ粒子を触媒として帯電性の粉体に担持して用いている。この電極触媒がコスト、効率、耐久性を大きく左右するために、研究開発の中心となっている。研究グループでは、独自の白金ナノ粒子担持技術の利点を生かし、優れた伝導性や耐久性を持ちつつも白金ナノ粒子の担持が困難であったカーボンナノチューブ(CNT)に、白金ナノ粒子を均一粒径かつ高分散で担持することに成功した。今回、加速度試験の結果、市販の触媒を用いた場合では起電力が5000サイクル程度で半減するのに対し、CNTを担持体として用いた場合、60万サイクル後でもほとんど起電力の減少が見られないことが明らかとなった。今後、燃料電池を含めた用途開発との相乗効果で大幅なコスト低減が期待されるという。

情報源 九州大学 プレスリリース(PDF:473KB)
機関 九州大学
分野 地球環境
キーワード 燃料電池 | 白金 | 電極 | 触媒 | 九州大学 | 耐久性 | カーボンナノチューブ | 固体高分子型 | CNT
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