国土交通省は、東京海洋大学及びNREG東芝不動産(株)による燃料電池船の実船試験が、平成28年10月上旬に開始されていることを発表した。同省海事局では、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催時期を目途とした燃料電池船実用化の環境整備に繋げるために、水素を燃料とする「燃料電池船の安全ガイドライン」の策定作業に取り組んでいる(27年度から3年計画)。今回、東京海洋大学が所有する小型船舶(らいちょうN)に東芝製燃料電池(定置用固体高分子膜形燃料電池7kW)を搭載し、東京海洋大学(東京都江東区)から半径10海里以内の水域で試験運転することにより、海上における使用の課題を抽出する。試験の結果は、予定されている他の実船試験の結果と併せて、ガイドラインに反映されるという。