横浜国大など、緩和策と「自然を活用した解決策」のつながりと便益を解明

発表日:2021.06.10

横浜国立大学、森林総合研究所、東京大学生産技術研究所ほか海外の大学・研究機関からなる研究グループは、温暖化防止と生物多様性が相まって駆動する「気候安定化の好循環メカニズム」を提示した。パリ協定は締結国に対し、GHG排出削減に対する継続的な努力(緩和)と、気候変動下の国や地域の脆弱性を減らす取組(適応)を求めている。一方、近年、適応の計画・規模が拡大しつつあり、途上国における資金不足を補う「自然を活用した解決策(NbS; Nature-based Solutions)」の可能性が模索されている。同研究グループは、気候リスクを軽減し、生物多様性を保全することで地域社会に利益をもたらすNbSの枠組みを中心に据えて、構成要素のフィードバックを評価した。その結果、NbSが実行された場合、森林の炭素吸収機能の損失を9~39%を回避できることが明らかになった。さらに地球規模で「炭素の社会的費用」を指標とする解析を行ったところ、大きな経済損失が想定される国ほどNbSによる発現効果も大きいことが分かった。生物多様性保全と期待される社会経済的な相乗効果(コベネフィット)は、これからの気候変動問題を解決する鍵になるという。

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