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 国環研、新たな気候変動予測データセットの開発経緯や利点を紹介

発表日:2021.06.28


  国立環境研究所は、世界気候研究計画が推進している「結合モデル相互比較計画(CMIP)」の第6期(CMIP6)に準拠した日本域バイアス補正気候シナリオデータを開発し、ホームページ上でダウンロードできる環境を整備した。将来気候の予測は地球全体を格子状に区切った全球気候モデル(GCM)によって実施されているが、局地的な変動予測に活用するための解像度は確保できておらず、観測値とは完全一致しないといった現状にあった。そうした問題を解決するため、同研究所はGCMと観測値の間の統計関係を使って系統的なズレを除去する「統計的ダウンスケーリング」という手法を用いて、空間解像度(1 kmメッシュ)のデータセットを構築した。CMIP6において使用されている最新の全球気候モデル(5種類)・温室効果ガス排出想定(3種類)をベースとしており、予測結果の不確実性を考慮することができる。また、利用者アンケートの結果に基づき、8変数(日最高気温、日最低気温、日平均気温、日降水量、相対湿度、全天日射量、下向き長波放射、風速)の対象となるデータが整備されており、地域における気候変動の調査や影響評価、適応策検討への活用が期待できるという。

情報源 国立環境研究所 報道発表
国立環境研究所 ホームページ(英語版) Data/Resources
機関 国立環境研究所
分野 地球環境
キーワード 地域 | 適応策 | 世界気候研究計画 | 空間解像度 | 全球気候モデル | 結合モデル相互比較計画 | CMIP | 日本域バイアス補正気候シナリオデータ | 統計的ダウンスケーリング | 温室効果ガス排出想定
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