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 環境省、イヌワシ生息地拡大・改善に向けた全体目標を策定

発表日:2021.08.19


  環境省は、「イヌワシ生息地拡大・改善に向けた全体目標」の策定を発表した。同省は、平成8年の「イヌワシ保護増殖事業計画」において「イヌワシが自然状態で安定的に存続できる状態」を目標として設定しているが、餌動物や狩場の減少などにより、個体数の減少や繁殖成功率の低下が継続しており、さらなる生息状況の悪化が懸念されている。今回の全体目標は、イヌワシの生息地の拡大・改善へ向けた取組のため、国内のイヌワシの生息地の状況を評価し、イヌワシの安定した生息に必要なつがい数の推計の結果を踏まえて「イヌワシ生息地拡大・改善に向けた全体目標」を策定したもの。生息適地モデルを用いた生息適地評価と、個体群存続可能性分析(PVA)の2つの解析結果を基に、「国内のイヌワシ生息数の目標検討WG」での議論を踏まえ、令和2年度イヌワシ保護増殖検討会において議論し決定した。具体的には、206つがいを全国の目標つがい数とし、全国のイヌワシ個体群が安定的に維持される繁殖成功率36.17%を目標繁殖成功率としている。今後、目標つがい数・繁殖成功率の達成に向け、生息環境改善促進候補地を参考にしつつ、現地の状況や過去の生息状況などと照らし、地域ごと・つがいごとの詳細なデータを得ながら必要な対策を検討し、採餌環境の改善等の取組を促進していくことが重要という。

情報源 環境省 報道発表資料
イヌワシ生息地拡大・改善に向けた全体目標(PDF)
機関 環境省
分野 自然環境
キーワード 環境省 | 生息地 | 繁殖 | 個体数 | イヌワシ | PVA | 繁殖成功率 | イヌワシ保護増殖事業計画 | 個体群存続可能性分析 | 餌動物
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