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 地球温暖化が進行した将来の台風の姿!スーパーコンピュータで予測

発表日:2023.07.21


  環境省は「気候変動による災害激甚化に関する影響評価」を公表した。同省では、地球温暖化が進行した世界で同様の気象現象が発生した場合どのような影響がもたらされるか評価する事業を実施している。令和元年東日本台風(台風第19号)と、平成30年台風第21号を対象として、地球温暖化が進行した世界で同様の台風が襲来した場合の影響について、スーパーコンピュータでシミュレーションしたところ、2℃上昇シナリオでは台風の上陸時の中心気圧は、19.4hPa低下、最大風速は、8.6m/s増加という結果が得られた。さらに、4℃上昇シナリオでは、台風の上陸時の中心気圧は、22.9hPa低下、最大風速は、10.2m/s増加するという。地球温暖化が進行した世界では、台風がより発達した状態で上陸する可能性が示され、中心気圧が実際の台風に比べて低下し、降水量が増加し河川での氾濫のリスクが高まることや、風が強まることで風害や沿岸や河川の河口付近での高潮による浸水のリスクが高まることが示されたという。今後は、平成30年に西日本を中心に大きな被害をもたらした、平成30年7月豪雨を対象として同様の評価を実施するとともに、社会経済分野に関する影響評価手法の調査・検討を行うという。

情報源 環境省 報道発表資料
【参考】パンフレット「勢力を増す台風 ~我々はどのようなリスクに直面しているのか~」(PDF)
機関 環境省
分野 地球環境
キーワード 地球温暖化 | 気候変動 | スーパーコンピュータ | シミュレーション | 台風 | 風速 | 災害激甚化 | 2℃上昇シナリオ | 4℃上昇シナリオ | 中心気圧
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