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 環境省、気候変動による災害激甚化に関する影響評価(中間報告)を公表

発表日:2021.07.02


  環境省は、「気候変動による災害激甚化に関する影響評価(中間報告)」を公表した。同省では、将来の気候変動影響を踏まえた適応策実施のため、大きな被害をもたらした台風について、文部科学省の気候変動研究プログラムの成果等を活用して、地球温暖化が進行した世界でどのような影響があるか評価する事業を実施している。実際に日本に襲来した台風について、地球温暖化が進行した条件下において、同じ位置で台風が発生し、実際と近い経路を通過した場合の中心気圧や雨量・風速などの変化や、それによる洪水や高潮への影響について、スーパーコンピュータを用いたシミュレーションを行っている。令和2年度は、統計開始以来最大の水害被害額を記録した令和元年東日本台風(台風第19号)を対象とし、地球温暖化が進行した世界でのシミュレーションを実施した。洪水氾濫の発生可能性を示すピーク流出高(ピーク流量をその上流の集水面積で割った値)を算出した結果、中小河川において氾濫が発生する目安となる30㎜/hを超える箇所が、現在気候に比べ2℃上昇シナリオでは1.44倍、4℃上昇シナリオでは2.28倍となる結果となった。令和3年度は、今回の結果の妥当性についての検証や充実を図るとともに、近畿地方などに大きな被害をもたらした、平成30年台風第21号も対象として評価する予定という。

情報源 環境省 報道発表資料
機関 環境省
分野 地球環境
キーワード 環境省 | 気候変動 | スーパーコンピュータ | 適応策 | 台風 | 令和元年東日本台風 | 災害激甚化 | 2℃上昇シナリオ | 4℃上昇シナリオ | ピーク流量
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