国内ニュース

 鹿島、カナダの地熱スタートアップに投資

  鹿島建設（以下「鹿島」）はカナダのエネルギー企業であるEavor Technologies Inc.に出資する。Eavor社は、地球規模でクリーンかつ安価なエネルギー供給を目指し、石油・ガスの掘削技術と独自の地熱技術を組み合わせた「Eavor-LoopTM」を開発している。"Eavor-Loop"は、地熱エネルギーを地下の岩盤から回収するシステムであり、低需要時に熱を貯蔵して高温にし、高需要時に効率的に電力を生成することができる。従来の地熱発電ではリスクがあった地熱貯留層の探索に頼らず、火山地域以外でも利用できる。現在、Eavor社はカナダで「Eavor LiteTM」の実証施設を運用しており、ドイツでは商用クローズドループ発電所の建設を進めている。一方、鹿島建設は、持続可能な社会を目指す「鹿島環境ビジョン：トリプルZero2050」の一環として、再生可能エネルギーへの転換を推進しているる。"Eavor-Loop"は、地熱開発のコストと時間を削減し、開発可能領域を拡大する可能性を秘めている。鹿島の出資は、地熱発電技術の獲得と展開に積極的に取り組み、グループ企業のケミカルグラウトも含む地下エンジニアリングに強みを持つことを狙いとしている。持続可能なエネルギー供給の実現に向けた重要な一歩、と位置づけている。