政府は11月26日、第8回次世代型太陽電池の導入拡大及び産業競争力強化に向けた官民協議会をオンライン開催した。冒頭の経済産業大臣挨拶から始まり、次世代型太陽電池戦略についての議論が行われ、特に「ペロブスカイト太陽電池」の需要推計や今後の対応に関する意見交換が行われた。──先ず、太陽電池産業の振り返りが行われ、日本がかつて世界シェアの50%を占めていたが、2005年以降は中国などの海外勢に押されてシェアが1%未満にまで低下したことが指摘された。次に、ペロブスカイト太陽電池の位置づけに係る説明があり、この技術が直近10年間で変換効率が約1.5倍に向上し、社会実装が近い次世代型太陽電池として期待されていることが強調された。また、ペロブスカイト太陽電池の導入拡大と産業競争力の強化に向けた具体的な戦略(案)が示された。案は、国内外の需要推計に基づき、2040年には発電コストが10円/kWh水準に達することを目標に掲げ、強靭なサプライチェーンの構築や技術開発の加速に資する施策を盛り込んだものとなっている。また、政府施設への率先導入や公共部門での導入支援も検討されており、今後、ペロブスカイト太陽電池に重点を置いた持続可能なエネルギー供給に向けた取り組みが進められると見られる。