環境省は、12月11日から13日にかけて開催される「SEMICON Japan 2024」に窒化ガリウム(GaN)半導体製品などを出展する。SEMICON Japanは、半導体産業における製造技術、装置、材料を始め、車やIoT機器などのSMARTアプリケーションまでをカバーするエレクトロニクス製造の国際展示会であり、このイベントを主催するSEMIジャパンは、半導体およびエレクトロニクス産業の発展を支援する国際的な業界団体である。──電子機器に組み込まれる各種デバイスの省CO2性能の向上が求められている中、窒化ガリウム(GaN)は次世代半導体材料として注目されている。環境省もGaNの省エネルギー性能や、CO2排出削減効果に着目しており、「GaN技術による脱炭素社会・ライフスタイル先導イノベーション事業(以下『GaN先導事業』)」においてGaN基板の大口径化や高品質化を進め、次世代パワー半導体の開発を支援している。──環境省ブースでは、GaNを電動化技術に適用したコンセプトカー「All GaN Vehicle」(AGV)や船舶用レーダー、GaNウエハなどを展示し、環境省が進めているGaN半導体技術の最先端動向を紹介する。展示内容には、名古屋大学とデンソーが開発したGaNインバータや、パナソニックオートモーティブシステムズと共同開発したEV車載用高性能充電システム、富士通のダイヤ放熱効果体験コーナーなども含まれる。GaN先導事業を通じて、GaN半導体の省エネ・高効率化技術の実用化を後押ししつつ、脱炭素社会の実現に貢献することを目指している。