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 日本製紙(株)、海底浚渫土とペーパースラッジ燃焼灰から環境配慮型「新海洋土木材料」を開発

発表日:2011.02.28


  日本製紙(株)は、熊本大学及び(株)福岡建設と共同で、海底浚渫土とペーパースラッジ(紙の製造工程で生じる繊維かす)燃焼灰を用いた環境配慮型「新海洋土木材料」を開発したと発表した。近年、海底浚渫土の処分場確保が困窮する一方、閉鎖性海域では、底質環境の悪化(ヘドロ化)等の環境問題が顕在化している。同社らは今回、製紙工場で発生するペーパースラッジ燃焼灰が吸水性に富み、水分と反応して固まる性質に着目し、同社八代工場のペーパースラッジ燃焼灰と水分の多い海底浚渫土を混練・造粒することにより、新規材料を開発。この材料を、熊本大学沿岸域環境科学教育研究センターが取り組む、干潟なぎさ線回復のためのエコテラス護岸に使用して実証試験を行ったところ、そこにアサリの稚貝等の生物が多数発生した。このことから、同材料が、海域の浚渫土や堆積泥という廃棄物の活用と干潟なぎさ線(生物多様性の場)の回復という2つのメリットを持つことが確認できたという。同社は今後、海洋土木工事で幅広く使用できる土木材料として、さらなる用途開発を続けていくとしている。

情報源 日本製紙グループ ニュースリリース
機関 日本製紙グループ 熊本大学 (株)福岡建設
分野 ごみ・リサイクル
自然環境
キーワード 生物多様性 | 廃棄物 | 閉鎖性海域 | 建材 | 干潟 | 日本製紙 | ペーパースラッジ | 燃焼灰 | 浚渫土 | ヘドロ
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