原子力安全委員会は、文部科学省による「環境モニタリングの結果」(平成23年4月12日10時~4月13日10時までに公表された情報)についての評価結果を公表した。同委員会では、1)空間放射線量、2)空気中の放射性物質濃度、3)航空モニタリング、4)環境試料、5)都道府県別環境放射能水準調査などについて評価を実施。そのうち、空気中の放射性物質濃度については、平成23年4月10日及び11日に採取された試料において、ヨウ素131の濃度は最大2.12Bq/m3、放射性セシウム137の濃度は最大0.542Bq/m3であった。これらは、ともに法定の濃度限度(法令に定める周辺監視区域境界外の空気中の放射性物質の濃度限度)を下回っているという。また、4月11日に採取された海水中の濃度は、表層水でヨウ素131が最大88.5Bq/L、セシウム137が最大71.0Bq/L、下層水(深さ52~174m)でヨウ素131が不検出、セシウム137が最大10.1Bq/Lであった。同委員会では、今後も引き続き、天候や風向き等も考慮して、線量率・空気中の放射性物質濃度の推移などを監視していく必要があるとしている。