スウェーデン、気候変動はIPCC想定より深刻とする報告書を発表
発表日:2011.09.15
スウェーデン気象水理研究所(SMHI)は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の2007年の評価報告書(AR4)の想定に比べ、気候変動の影響がより深刻であり、気温上昇を2度以下に抑制するという目標の達成には、2050年までにより厳しい排出削減が必要であるとする報告書を発表した。報告書は最近の気候変動研究の進展状況をまとめたもので、AR4の想定に比べ、今世紀末までの海面上昇や、海洋酸性化が海洋生態系に及ぼす影響はより大きく、また北極の海氷融解はより急速に進むとする。カールグレン環境大臣は、最新の研究に基づいた行動が重要だとし、この報告書は「気候変動をめぐる国際交渉にも、また、高福祉と良好な環境の両立を達成し、2050年までに温室効果ガスの正味排出量をゼロにするという我が国の目標達成にも大きく貢献する」と評価した。スウェーデン環境保護庁はこの目標に向けたロードマップを作成中で、各部門がどのような影響を受けるかに関し、2012年1月に中間報告を、同年12月に最終報告を提出する予定。
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