欧州環境局は、水道料金の価格設定に関する新たな報告書を発表し、実際に使用した量に対して課金する従量制の適用が水の効率的な使用を促すとの見方を示した。ヨーロッパでは多くの地域が水ストレスの問題を抱えている。貴重な水の非効率的使用は、生態系にも経済にも悪影響を及ぼす恐れがある。報告書は、ヨーロッパでは定額制の水道料金が一般的だが、これが水の無駄使いにつながっていると指摘。従量制にした場合、家庭での使用量は3分の1削減できるという。また農業用水については、定額料金に加え、補助金も非効率的な水の使用を助長している。農業では従量制の導入のほか、灌漑技術の最新化と水漏れの改修を行うことも、大幅な改善につながるとした。水道料金は、効率的な使用を促進するように設定すべきであり、浄水や輸送等にかかるコストを的確に反映させ、人間が水を使うことにより低下する生態系サービス(湿地の水浄化等)も考慮して設定すべきであるとした。2012年のユーロバロメーター調査によると、EU市民の84%は従量制の導入に賛成しているという。
情報源 | 欧州環境局(EEA) プレスリリース |
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国・地域 | EU |
機関 | 欧州環境局(EEA) |
分野 | 水・土壌環境 |
キーワード | 生態系 | 水道 | EEA | 湿地 | 家庭 | 浄化 | 従量制 | 欧州環境局 | 効率的 | 水ストレス |
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