アメリカ海洋大気庁は、逸失や放棄により海中に放置された漁具が生物に被害をもたらすゴーストフィッシング問題について、その全容を示す初の報告書を発表した。報告書では、カニやエビ等の国内漁場(アラスカ、メリーランド、フロリダ等)に関する7件の研究結果を分析し、問題の重大性や管理面での課題について考察した。その結果、全ての漁場で放置漁具が確認され、その数は1km2あたり平均5~47個で、調査した放置漁具の5~40%においてゴーストフィッシングが発生していたという。また全ての漁場で、漁具の劣化を前提とする予測よりも長い期間、被害が続くことも分かった。この他、絶滅の恐れのある稀少種などが被害を受ける可能性や、環境変化に弱いサンゴ礁や塩性湿地など生息地へのダメージなど、放置漁具の影響は予想より大きいという。研究者らは、問題の大部分は防止できるとし、具体策として、放置漁具による漁業資源・経済への影響の研究推進、対策立案における漁業者の参加、地域的な課題の検討等を提案した。
情報源 | アメリカ海洋大気庁(NOAA) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ海洋大気庁(NOAA) |
分野 | 自然環境 環境総合 |
キーワード | NOAA | 生物 | 漁業 | アメリカ海洋大気庁 | 生息地 | 環境影響 | 漁具 | ゴーストフィッシング |
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