「生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)」は、第4回総会で、今後3年間をかけて生物多様性と生態系サービスの状況を評価する地球規模アセスメントに着手すると発表した。2019年に完了予定のこのアセスメントでは、2020年が目標年である生物多様性条約愛知目標や、国連持続可能な開発目標の進捗状況を評価することになる。総会ではまた、生物多様性と生態系サービスの保護に関する現在の政策や管理の意思決定が将来に及ぼす影響を評価するための、シナリオとモデルのアセスメントが完了したことも報告された。シナリオとモデルは、例えば漁業の持続可能な管理、開発と生物多様性保護の両方のニーズのバランスがとれた土地利用計画の実行などに有効で、新たに実施するアセスメントを含め、IPBESの地域評価、地球規模評価の活用にも役立つとみられる。また、生物多様性と生態系サービスについての科学的情報の理解や活用に向けて、世界の科学者と政治家などその他の利害関係者が共同して取り組むための契機になるという。