「生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム」(IPBES)とよばれる新しい枠組みが、各国の合意により設置されることになった。この枠組みは、「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の生物多様性版といえるもので、生物多様性の損失や劣化の現状に関して世界基準となる科学的知見を示し、各国政府の政策や行動を促す役割を果たすという。国連環境計画(UNEP)の主導により韓国の釜山で開催された国際会議で、参加約90ヶ国が創設に合意した。IPBESは、世界の研究機関が発表する各種報告に対し専門家による高度な評価を実施し、政策上の判断基準となる結論を導くとともに、生物多様性についての現状や傾向、さらには対応策の方向性を示すという。これまで、生物多様性や生態系サービスに関しては、数多くの重要な評価が行われてきたが、評価の方法論や基準が異なるために、各国政府が思い切った対策を打ち出すための拠り所にはならなかった。IPBESは、こうした諸評価の厳密さを高め、それぞれの結果を結集して、明確で最も信頼しうる科学的知見として提供していくという。今回の合意を受けて、今年9月の第65回国連総会で設立が正式決定される見込み。
情報源 | 国連環境計画(UNEP) プレスリリース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画(UNEP) |
分野 | 自然環境 |
キーワード | 生物多様性 | IPCC | 生態系サービス | プラットフォーム | IPBES | 国連環境計画 | UNEP | 政策 | 科学的知見 | 評価 |
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