欧州環境庁(EEA)は、欧州の森林生態系の現状と傾向についてまとめた新たな報告書を公表した。森林は、気候の調整や集水域の維持、清浄水の供給、炭素の吸収などの生態系サービスを提供しており、生物多様性の保全や気候変動の緩和でも重要な役割を担っている。今回の報告書によると、欧州の森林の健全性は、生息地の減少と劣化、侵略的外来種、汚染、気候変動という4つの主な脅威に直面しているという。これらの脅威は、伐採、都市の無秩序な拡大、森林のレジャー利用の増加などの経済活動と組み合わさり、森林劣化を加速している。特に、気候変動の影響による長期の干ばつや暖冬が増えることで、森林の侵略的外来種に対する耐性が低下し、樹木が病気、害虫、病原体に脆弱になることが懸念されている。EEAは、森林生態系を保全するためには、森林の被覆率や状態の変化を把握できるよう、各国の森林インベントリやモニタリングも活用した、欧州レベルでの調査やデータ収集が必要だとし、加えてEUの政策が、森林に関わる活動をこれまで以上に考慮する必要も指摘している。
情報源 | 欧州環境庁(EEA) プレスリリース |
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国・地域 | EU |
機関 | 欧州環境庁(EEA) |
分野 | 自然環境 |
キーワード | 生態系 | 森林 | 気候変動 | 森林劣化 | 欧州環境庁 | EEA | 生息地 | 環境汚染 | 侵略的外来種 |
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